戦争の過ちを二度と繰り返さないために

「9条の会さかい」発信 2022.3 NO.60

2022年03月22日 22:01

会報発信五年経過時の現状(事務局 大竹勉)

  当会報の配信を始めてから五年が経過しました。毎月一回の発行で今回が60号になります。当会報は平和憲法の擁護、健全な民主主義の維持、人権の尊重等の視点でその時々の政治や社会の問題を発信したいと始めました。「炭鉱のカナリア」とは迫る危険の前兆を知らせる慣用句です。そのような役目を少しでも果せていたらよいのですが、そうでなければ読者の叱責には謙虚に耳を傾けるつもりでおります。

 さて、今から五年前は第二次安倍政権の下で「特定秘密保護法」と「集団的安全保障法制」は既に成立しており、さらに「共謀罪」もその年に成立しました。自公与党と維新など補完野党によって、議論が尽くされないまま数の力で強行採決されたのです。これらの法制は日本国憲法の原則に反しております。八年余りの長期安倍・菅政治の下では、隠ぺい、改ざん、忖度、依怙贔屓による森加計桜疑惑と学術会議への介入など数々の不正が行われました。この政治の堕落は有権者を無関心へと導き、投票率も50%そこそこにまで落ち込んでいます。当会報は劣化する有権者意識に警鐘を鳴らしました。

 現在、コロナ感染が治まらない状況が続く一方、ロシアのウクライナ侵攻が勃発しました。すると、この危機に便乗して自公維新国民の政治家は、やれ「緊急事態条項」の新設だ、「9条改憲」しないと国と国民を守れないなどと言い始めたのです。しかし、世論調査が示すように、国民は必ずしも「改憲」を望んでいません。コロナ禍中、野党が要求した臨時国会すら弄んだ政治家たちに改憲を論じる資格はなく、まして、「敵地攻撃力」だ、「核共有」だとの論に至ってはもっての外としか言いようがありません。

 国会では改憲勢力が三分の二を占めているのが現状です。憲法を護るには、今夏の参院選で改憲勢力の分布構成を変えることと国民投票しかありません。壊されようとしている平和憲法を護れるのは私たちの意志のみです。 

 

 

 平和憲法こそ国家安寧の聖書(内海和子)

 ここ二週間のロシア侵攻の無茶ぶりには誰もが驚愕したのではないか。まさかこの二十一世紀に無差別攻撃で、幼稚園や病院で女性が逃げ惑う惨禍が起こるなど、正に狂気の沙汰だ。力と虚偽で国を抑え込むなどとは、時代錯誤も甚だしい。誰もが平和を願っているのにいまだに実現どころか、破壊の方向に向かっていると はなんと愚かな世界なのだろう。

 日本国憲法の前文には「「われらは平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思う」とある。

高邁な理想を掲げているこの平和憲法こそ、私たちの国家を安寧にする聖書ではないか。戦後77年たった今だからこそ、日本政府の英知に期待したいものだ。

 

 「戦争反対!」を言い続ける(藤嶋みずえ)

 二十一世紀の世に戦争が起こるとは。露のウクライナ攻撃は三週間過ぎた今も続いている。連日、無慈悲な破壊の様や国外へと避難するウクライナの人々悲痛な叫びがTVの画面に映し出される。胸が痛くなり、目を背けたくなる。政治家の狂気による暴挙としか思えない。彼は自国民の平安も奪っている。彼を止められるのは露の人々の声ではないのか、それが大きくなればと願う。

 日本ではこの機に乗じて憲法9条改悪の動きを加速する政治家の動きもあるようだ。「9条を守れ」と声高に叫んでも侵攻されれば武力で応じるしかないのだと。

いや。私にはわからないが方策は在るはずだ。人類の英知で戦争は回避できる。私も無力感に負けて沈黙などしない。デモ、署名、支援金、祈り…自分は出来る「戦争反対!」を言い続けるのだ。

 

 

 

次の()に目線を上げて卒業()     昌利

露の暴挙止める責任は露にあると命を晒す露の民がいる 蒼果

 

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