戦争の過ちを二度と繰り返さないために

無関心でも無関係ではいられない政治と私たち!

2015年07月10日 19:01

 

 第二次安倍内閣発足以降、時の政権とは距離をおくべき中立的かつ公共的な行政機構への関与が強く現われたように思える。私たちの日常がこのように絡めとられていくことに無関心ではいられない。

 

7日付東京新聞「こちら特報部」からは以下のような経緯が示されていた。

 

  • 「公共放送:NHK人事」13年11月、政権が示した新任NHK経営委員人事承認。安倍首相に近い人物とされる百田尚樹氏(作家)、長谷川三千子氏(埼玉大名誉教授)。そして、12月松本会長突然辞任後、籾井勝人新会長(首相に近い人物)
  • 「憲法解釈の番人:内閣法制局長官人事」。13年8月、法制局長官に小松一郎駐仏大使をあて、法制局経験のない人物起用が異例。小松氏は第一次安倍内閣で外務省国際法局長。集団的自衛権行使容認に向けて設置した有識者会議の事務作業に携わっていた。著書でも集団的自衛権行使に理解を示している。後任に横畠祐介氏を内部昇格。集団的自衛権の限定的行使は合憲と説明。
  • 「通貨の番人:日銀総裁人事」1998年以降内部昇格との慣例を破り、13年3月財務省出身の黒田東彦氏を起用。アベノミックスの「異次元の金融緩和」主導。
  • 「原子力の番人:原子力規制委員会人事」。14年6月人事。原子力直下の活断層を調べてきた島崎邦彦委員長代理を任期満了で退任させ、推進派の東大大学院教授田中知(さとる)氏を抜擢。田中氏は過去に電力会社関連団体から報酬を受けていた。
  • 「国立大学:国旗掲揚と君が代斉唱」国立大学の入学・卒業式に国旗掲揚と君が代斉唱することを“要請”した。
  • 「解散権:14年11月の解散総選挙」国民がなぜ今?と首ひねる中、年末選挙で安倍のミックスを問う。どう見ても自党に有利な時期を選んだに過ぎない。

 

東京大学の西崎文子教授(米国外交史)は、このような政治的介入を「公共システムの私物化」と指摘して、その背景に二つの理由を挙げる。

「民主党政権下で、自分たちが正しいとの思いを強くした。経済状態がよければ何をしてもいいと、たかをくくっているように見える」

 「憲法の私物化」に最も危機感を覚えていると西崎教授。そして、次のように指摘する。憲法は国民共有の財産の最たるもの。それを自分が解釈し、首相としての責任をとると安倍首相。しかし、どんな政治家でも過ちを起こしえる。その際、ある程度の範囲内で収まるように憲法や各種制度が存在している。現政権はそれをなくそうとしている。そもそも責任はとれない。法の支配が「私」の支配に代わっている。独裁や暴政の第一歩と警鐘を鳴らす。秘密保護法や集団的自衛権行使容認の閣議決定など、巧みに選挙の争点からはずしてきた。権力を操作するには公共の財産ともいうべき中立的なシステムの「私物化」という手法が手っ取り早い。政権は「異例」の措置を繰り返してきた。

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