戦争の過ちを二度と繰り返さないために
8月30日国会前10万人行動参加報告(大竹)
これまで幾度となく国会前に足を運んで声を張り上げてはきたが、この盛り上がりほど高揚感を覚えた集会は最近はない。
一昨年12月6日夜の特定秘密保護法案採択阻止の日比谷集会の比ではない。あの時には法案への理解不足から来る危機意識の未成熟さがあった。この「戦争法案」に反対する国民の危機感が強くかつ広がった結果だ。参加者の世代層に幅の広さあることが見て取れた。常連のじじばば世代、働き盛りの30代から50代、小さい子供のママ世代、そして今注目の大学生シールズとこれに続けと高校生世代までが飛び出してきた。これには驚きと頼もしいことだ。
主催者カウント12万人は決して誇大ではない。参加者の人波に阻まれて歩いて移動することが困難なほどに国会周囲から日比谷公園、霞が関まで歩道に人で溢れた。警察は国会正面に向かう道路を解放することを余儀なくされた。
私は、応援に駆け付けた野党党首、学者、文化人らが飛ばす檄を聞くために、国会正門前のメインステージ近くにもぐり込んだ。
それにしても異常な人数だ。押し倒されて負傷者が出るのを心配する主催者のかん高いアナウンスがスピーカーから響く。“前の人をどうか押さないでください。一人のけが人も出さないでこの集会を終わらせてください”と呼び掛ける声も悲痛だ。
岡田克也民主党党首、志位和夫共産党党首、吉田忠智社民党党首、小沢一郎生活の党党首。小沢党首の登壇に会場にどよめきが起こった。腐っても鯛とは失礼だが元辣腕政治家の知名度とデモ場に現れた意外性だ。歯切れ良い政権批判の志位節が大衆を鼓舞する。辛口の山口二郎法政大教授は学者にしては飛ばす檄が上手い。昔のテレビ時代劇「破れ傘刀舟」の萬屋錦之介を真似て“てめえら人間じゃねえ、たたき斬ってやる”と安倍政権を民主主義の刀でたたき斬るとばかりに啖呵をきった。こんな舞台では紋切り型の演説がお似合いだ。聞いていて小気味よい。シールズ応援に京都から駆け付けたミューシャン坂本龍一は、この日のデモをフランス革命になぞらえた。
シュプレヒコールは若さが命だ!!ラップ調だからこっちまで若くなる。
“民主主義って何だ?”と打てば“これだ!!”と返す掛け合い型。
“Tell me what democracy look like !”
私にはそう聞こえた。“民主主義ってなんなのさ!”ってとこだろう。シールズ調コールは快適で楽しい。
午後4時集会終了時刻が経過しても、多くは引き上げようとはしない。国会正門に直進する道路はホコ天と化して、あっちこっちでシュプレヒコールの輪ができる。打楽器とラップにコールが乗る。合唱するばばさんたちもできていた^^;。
小雨に濡れても苦にならないらしい。握り拳を揚げて雨にかすむ議事堂を睨む大衆の熱気にやる気を貰えたようだ。
“Some people feel the rain. Others just get wet.(雨を感じることのできる人もいれば、ただ濡れるだけの人もいる)”ボブマーリーを思い出した。
国会議事堂に向ける怒り
国会に放つシュプレヒコール
国会前抗議ラップ調コールのスター的存在「火炎瓶テツ氏」