
戦争の過ちを二度と繰り返さないために
「9条の会さかい」発信 2025.2 No.94
日米共同声明から
石破首相は2月7日にトランプ大統領と首脳会談に臨んだ。首相交代毎の米大統領への表敬訪問は米国依存体質の故だが、首相の及び腰が窺える。
石破さんは地位協定やアジア版NATOなど安全保障面では、従来の首相にはない対米自立論を表明してきたが、地位協定の話題すらなく、日鉄のUSスティール買収でもトランプに迎合した。
では、石破トランプ会談にて何が取り交わされたのか、共同声明を読めば分かる。今度の共同声明には、菅・バイデン、岸田・バイデン当時のそれよりも軍事色の濃いものが見えてくる。
共同声明では、インド太平洋及びその他の地域における安定性の維持が日米同盟の守備範囲として謳っている。日本は既に集団安保法制が成立している。この共同声明は自衛隊と米軍が一体となって、それらの領域への軍事的関与することを明言している。これは歴代政権が堅持してきた専守防衛を逸脱し、憲法9条を蔑ろにするものだ。
また、自衛隊を米軍の指揮統制枠内に組み込み、鹿児島沖縄の島しょ部の実践的な防衛力の強化を謳っている。いわゆる「南西シフト」防衛である。既に南の島々に軍事基地の配備が進められており、自衛隊と米軍が共用する。海洋進出を強める中国への対抗措置は、島の人々の生活と生命を脅かし、日本を戦争へと引きずり込むことになり兼ねない。
さらに、防衛費の抜本的な強化を謳っている。2022年の安保3文書改訂で防衛費をGDP比で1%枠から2%に増大し、5年間で43兆円を充てる。その後、米国の要求に応じて防衛費がさらなる拡大を余儀なくされる。軍拡が国家予算を蝕み、確実に国民生活に影を落とす。戦前回帰だ。
日米地位協定に見るように、戦後80年の今も米国の占領政策が続く。米兵犯罪捜査や米軍基地に起因する環境汚染対処、日本の飛行機が自国の空を自由に飛べない航空域等の限界が数多にある。
日本は米国一辺倒から脱却し、平和国家として自立をしなければならない。自国第一主義トランプの今がその好機だ。だが、その覚悟も必要だ。
被団協・田中熙巳氏の発言の重み
ノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会の田中熙巳代表が、25日の国会で公述人として発言するネット動画を視聴した。田中さんは核兵器禁止と廃絶、被爆者救済対応に後ろ向きな政府を批判した。その発言には重みがある。
田中さんは核兵器禁止条約締約国会議に、政府としての参加を見送った対応を「唯一の被爆国なのに情けなく残念だ」と嘆いた。長年にわたり被爆者救済を訴え続けてきたが、戦争被害は国民が等しく耐えるべきだとする政府の「戦争受忍論」によって被害者補償が退けられてきた。「市民に被害を我慢させる国防は絶対に誤りだ」と政府の対応を批判した。「核抑止論」とは「危機を煽ると、軍備で守らなければという錯覚に陥る」ものだ。危機をつくらないための国際交流が重要だと訴えた。
土浦に「9条の碑」をつくる
土浦はかつて軍都と呼ばれ、海軍予科練教育の中心地であった。「土浦海軍航空隊」に集まった予科練生の中には特攻隊員になった若者も多い。
「土浦に憲法9条の碑をつくる会」が全国の市民団体及び個人に募金を呼びかけている。趣意書には、憲法9条によって戦後80年間日本の平和が守られてきた。その価値を顕彰するための碑の建立と書かれてある。9条や憲法前文が刻まれた碑は全国に50ヶ所、県内には古河(長命寺)、下妻、百里平和公園、北茨城の4ヶ所、土浦は五番目となる。
当会は1口3000円を支援した。個人(1口1000円)的に賛同をいただける方は事務局大竹まで連絡願います。応募用紙をお渡しします。
「9条の会さかい」への寄付をお願いします
当会は皆さまからの寄付金によって運営されています。支出は会報100部/500円/毎月、原水禁平和行進賛助金3000円、新聞意見広告賛同金3000円等、年間12000円が最低必要です。会員並びに多くの皆さまから1口1000円のご寄付をお願い申し上げます。前回は2021年でした。