戦争の過ちを二度と繰り返さないために

古河市9条の会ニュース 2022.12

2023年01月02日 15:12

対話と交渉こそ平和への道

            正岡 勝(古河市9条の会世話人・三杉町在住)
 

 日本は憲法9条の下、安全保障の基本方針として、「専守防衛」を堅持し自衛権の行使を必要最小限にとどめ、他国に脅威を与えないことを国是としてきた。

 しかし岸田政権は今「反撃能力」という名の敵基地先制攻撃能力に手をかけ、この鉄則を大転換しようとしている。

 大義にするのは、中国や北朝鮮の軍拡、軍事技術の発展による脅威、核に加えて迎撃が難しいとされる「極趙音速ミサイル」などの開発が進み、日本の抑止力を高めなければ守り切れないというのが論拠、「敵基地先制攻撃能力」が集団的自衛権とセットで使われると、日本が攻撃されていなにのに、アメリカの戦争で自衛隊が米国と一体となって相手に攻め込むことになる。

 「敵基地先制攻撃能力」がいくら反撃のためだと主張しても、相手にとっては、先制攻撃とみなされる。軍事対軍事がエスカレートして、全面戦争につながる可能性がある。

 ASEAN(東南アジア諸国連合)と協力、あらゆる国を排除せず、アジアのすべての国を包括して、平和の枠組みを作る、対話と交渉の強化こそ平和への唯一の道である。

           

                 

古河の先人の業績に学ぶ

 新日本歌人協会古河支部は、12月7日、「古河・野木文学散歩」を行い、古河ゆかりの先人たちの業績に学びました。

 

  日本初の公助は古河から

 「鷹見泉石記念館」では、天保の飢饉をきっかけに、古河藩の飛び地のあった大阪平野で起こった「大塩平八郎の乱」の平定や、古河地方で制定された日本初の生活補助・救恤(キュウジュツ)金支給に関わる泉石の業績について学びました。陽明学者大塩が乱に及んだのは、豪商たちの米の買い占めに苦しむ民衆を救うためでした。自刃(ジジン)した大塩の門弟から事情を聞いた泉石は買い占めを取り締まると共に、基金によって親を失った孤児や、寡婦に救恤金を与えることを主君。土井利位に進言、実現させます。これは日本最初の生活保護制度です。日本社会が、封建制度から近代市民社会に一歩踏み込んだことを意味しています。

 

  日本の面目を守った「愚意適要」

 幕末にアメリカの軍人・ペリーが、1853(寛永6)条約の締結を求める、大統領親書を持って来航します。鎖国を続けてきた幕府は大慌て。どうしたら良いか、誰に助言してもらおうか。幕府の役人・川路聖謨(かわじとしあきら)が、早馬を飛ばしてきたのは、古河の鷹見泉石でした。泉石の示した『愚意適要』という論文のおかげで、国際的な恥をかくこともなく、独立国としての面目を保つことが出来ました。

 このほか、風刺画で自由民権運動に貢献した河鍋暁斎、片山潜のアメリカ留学費を負担した岩崎亀十郎、プロレタリア作家・若杉鳥子らのゆかりの地を訪ね、業績をしのびました。

 

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