戦争の過ちを二度と繰り返さないために

古河市9条の会ニュース 2021.6月号

2021年06月01日 20:12

意義深く「憲法フェスティバル」

 5月3日の憲法記念日、例年通り県実行委員会主催の「憲法フェスティバル」が水戸市の駿優会館で行われました。コロナ禍のなか、間をあけて座席数を半分にするなど対策をとって約300人が参加しました。会場には絵手紙、短歌、川柳が展示されました。

 記念講演は、国際ジャーナリストの伊藤千尋さん、演題は「5人から始まる拳法が生きる社会―コロナ禍の世界に学ぶ」でした。

 伊藤さんは先ずコロナ対策に成功した国、失敗した国、評価できる国を取り上げ、日本政府と比較しました。

 

成功した台湾、評価できるドイツ

 成功した国の代表は、台湾、武漢からの飛行機を止め、マスク工場の新設、長時間の記者会見で、政府の方針を説明したと云います。

 評価できる国はドイツ、2012年のサーズ流行期に国立感染研究所に「今後の感染症予測」を依頼し、集中治療室を確保したと云います

 ところが日本は保健所を半分に減らし、国民の自助、自粛、自己責任に頼る無策ぶり。

 

コスタリカは水道料を無料に

 コスタリカは、須藤料金をタダにして手洗いを推奨するなど「弱者のための対策を」徹底したと云います。コロナ対策のため消費税(付加価値税)を下げた国は50カ国以上ありますが、日本政府は国民の要求に背を向け、逆に高齢者の医療費を2倍にしようとしています。

 

憲法9条を提案したのは弊原喜重郎

 「歴史の偶然は、日本に世界的任務を持つ機会を与えた。日本が自発的に戦争を放棄することが、世界を救い、アメリカを救う唯一の道である」と、憲法9条をマッカーサーに提案したのは弊原喜重郎である。1946年1月24日のことです。押しつけ憲法論は、間違いです。憲法9条の精神を広げようと、9条の碑が日本は勿論、世界中に広がっています。茨城県内には古河市と下妻市にあります。全国には23カ所、そのうち沖縄には7つあります、カナリア諸島(スペイン)、チャナツカレ(トルコ)にもあります。日本国憲法を守る、使う、広げていくことが求められています。

 

 タイトルの「5人から始まる」はベルリンの壁が崩壊する前の年、東ドイツ・ライプチヒ市にあるニコライ協会の礼拝において5人の若者が逮捕される危険を冒して決意を記したプラカードを掲げたことに由来します。

 伊藤さんはその歴史の現場に立ち会った一人として、学ぶべき教訓を語りました。

 講演はDVDになりますので、詳しくは後ほど……。

 

 

憲法記念日ごとの交流    佐野 徹

 昨年の憲法記念日に埼玉県で教員をしている友人が、9条碑を見たいと突然訪ねてきた。約30年ぶりの再会になる。

 そこで前住職が建立した9条碑と憲法前文碑を見た後、下妻市の9条碑にも案内した。

 今年の憲法記念日には、彼からメールが届き、その後、歴教協第70回京都大会で発表した資料と『歴史地理教育』に掲載されたレポートのコピーが郵送されてきた。これらは「今こそ『情報リテラシー』を」というテーマで書かれたもので、南京大虐殺や従軍慰安婦の問題などを通して生徒達に考えさせる授業実践の資料だった。

 来年の憲法記念日には、今度私の方から報告できるように、身近なところで何か実践をしたいと思う。これからも憲法で繋がる関係を大事にしたい。    (尾崎在住・前事務局長)

 

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