戦争の過ちを二度と繰り返さないために
「9条の会さかい」発信 2018.10 N0.19
Me Too ¡
日本国憲法が蹂躙されているから、主権者の国民誰もがこんな声を上げて!。会員の皆さん年一回くらいは集まって、私たちは憲法と政治に無関係ではいられないことを確かめませんか。
- 「会発足四周年の集い」 境町中央公民館会議室
- 11月29日(木) 午後1時~3時
不寛容さに阻まれしものたち
国際ニュ―スにニュ―ジ―ランドのア―ダ―ン首相(女性)が国連総会席上に生後三か月の娘とパ―トナ―同伴で現れた。三人を周囲が歓迎の微笑みで包む様子が写真で紹介されていた。
これを読んで思い出した。熊本市議会で昨年11月に女性市議が生後七か月の男子を連れて出席したが、議会の進行を妨げたということで退出させられた出来事だ。今回は、この女性市議が9月28日市議会でのど飴を口にふくんで登壇した。市議会はこれに退席処分を下した。女性市議の行為が議会の品位に反したという。
英国のテレグラフ紙は「日本の政治家がまた議場から追い出された。今度はのど飴で」と報じた。去年メイ首相が党大会でスピ―チをしているときに咳が出て、壇上のメイ首相に財務大臣がのど飴を渡す写真がネット上にあった。メイ首相はのど飴をなめてスビ―チを続けた。国連総会での赤ちゃんも英国の党大会でののど飴の品行も本来の目的を妨げただろうか?
熊本の出来事への賛否はネットでも見られた。しかし、女性市議の発言の場が侵害されたことに憤りを覚える。「寛容論」の著者ヴォルテ―ルの言葉「君の意見には反対だが、君が自分の意見を言う自由は命を懸けて守る」は、発言の場が最大限に尊重されるべき人間の権利を指す。
日本では似たような出来事は熊本だけではないように思える。不寛容さの発する息苦しさが女性たちにはガラスの壁のように見えるのでは。
『潮流の変わりめ』
2015年、集団的自衛権の行使について、憲法審査会で憲法学者三氏とも反対を表明した。亡くなられた「9条の会ごか」の青木代表は “これで潮目が変わる”と期待をにじませた言葉が今も心に残っている。残念ながらそうはならず、その後も法案の強行採決を繰り返す安倍政権自公与党の暴走をとめることが出来ない。
自民党総裁選、地方票での反安倍票は四割に上り、安倍新総裁には衝撃だった。沖縄知事選では、沖縄の民意が安倍政権自公与党に深刻な打撃を与えた。公明党沖縄本部が党本部とは一線を画し、相手候補の玉城氏推薦に回った。
沖縄選の直後、安倍首相は秋の臨時国会に改憲原案の提出ではなく説明に後退させる発言をし始めた。改憲発議に衆参で3分2を占めるには公明党の賛成が欠かせない。しかし、公明党が慎重姿勢を崩していない。これら一連の動向は、底流の様な民意が流れを変えるかに見える。
来春の統一地方選と夏の参院選に向けて、やっと動き始めた流れの変化を止めずに行きたい。私たちの市民運動は、まだまだ「安倍改憲No」署名の店じまいをするわけにはいかない。
『わかりやすい教育勅語批判』
第四次安倍内閣で文科相になった柴山昌彦氏、新任早々の「教育勅語を現代風にアレンジして検討を・・・」とんでも発言におどろく。本人は意に介さぬところが安倍一強の病理を見るようだ。
天皇主権の下、教育勅語は皇統を守るべく臣民の徳目だった。当然、戦後の道徳には相容れない。米田俊彦氏(お茶水女子大教授)は、東京新聞インタビュ―でこんな解説をした。勅語容認派の論法は「全部正しい」と言わず「良いところもある」と言う。そして「一つ一つの徳目は悪くないから、全体も活用できるはず」と。しかし、カビの生えたパンのカビのないところを指し
て「ここは食べられる」と言っても全体としてダメ。現代には使えないことを再認識すべきと。